普通のプレス流とはチョット違う、ラリーファンとして私流の観戦を通して、
競技とその周辺の事柄をお伝えします!                 



■競技会名称:全日本ラリー選手権
四輪駆動部門 第5戦
Kiroro traverse kamuimindara2004■
■赤井川村・古平町 他■
■2004年7月16日(金)〜18日(土)■
■エントリー総数:41台


【北海道観光付きの優雅なラリー】
 7月16日(金)晴
千歳行きの航空機ANA703便は、予定より10分遅れの9:10離陸。千歳までは順調だったが、北海道上空で10分程旋回した後、無事着陸。
JALで到着した坂本カメラマンと合流して千歳空港内のレンタカー受付カウンターへ寄り、空港外へ出て連絡バスに乗り換え。
直射日光が当たってもさすがは北海道、名古屋と違い爽やかでベタベタ感がない。バスが来たので乗り込み、トヨタレンタリースポプラ店へ向かう。昨年も利用した、屋根にクラーク像のそびえ立つ建物に到着し、借用手続きをしていると、利用申込の用紙に"タバコの臭いダメ"と記入されている。電話で注文したことを覚えていてくれたようで感激。案内された車の場所へ行くと、レンタカーとは思えない濃青色のヴィッツ1.3L/4WDが止まっていた。しかもまだ500kmしか走っていない新車で、気遣いに感謝すると共に、これから行く先のことを想像すると、本当にこんな車を借りていいのかという後ろめたい気持ちが沸いてくる…。
 途中、札幌市内に観光に立ち寄った後、チェックインに向けて足を、キロロリゾート内『ホテルピアノ』へ。札幌自動車道を小樽で降りると、そこは去年何度も通った見慣れた町並み。ホテルピアノに近付くと、目の前の駐車場には毎度お馴染み色とりどりのサービステントの花。これを見てしまうと一気にラリー全開モードが入ってしまうのです。チェックインだけ済ませ、荷物は部屋に置いてから小樽へ繰り出す。 買い物・散策を楽しんでホテルへ戻り、LEG0終了。

【目的地周辺につき、コマ図案内を終了します・・・】
 7月17日(土)晴時々曇
6:30起床。9:00からのプレスミーティングに参加。その後ろでは選手が車検を受けている。ここからはメディア用に渡されたコマ図に従って、古平の山奥を目指す。
途中のコースはコンビニも商店も俗っぽい物は何もない、あるのは自分達の走っている道と、それを囲んでいる山々だけというシンプルな構図。私のコマ図走行に慣れない運転で引き返したり、止まったりしながらそれでも何とか古平に入った。そしてトンネルを抜けるとそこは・・・。
道を間違えたと言うよりは、コマ図が途中までしかなくページが飛んでいた。
Boys be unbelievable!な気分だけれども坂本さんが電話で経路を聞きオンコースした後、更に時間が押していたけれども入口にいたのが知り合いのオフィシャルだったようで、何とか入れてもらえた。既に何台かのメディアが止めている開けた場所へ車を置いて撮影ポイント探し。登り右コーナーのアウト側で少し崖になった他のプレスが固まっているポイントに混ぜてもらい撮影することにした。京都以来久し振りの写真なことと、感激と興奮で冷静にカメラを追えるか不安。

【大自然を肌で、そして頭から被って、更には体内に取り入れて満喫】
 今回はA→B→Cクラスの順。SS1は12:18に1号車登場。コーナーの影から車が見えて、自分の撮影ポイントに到達するまでの距離が短くてピント・構図合わせに自信がない。シャッターを切るものの、どんな絵になっているのか、車体が切れていないかと不安になってきた。コースのすぐ脇なので、既にAクラス通過の時点で砂埃を浴びまくる。息を止めているのに、砂の臭いがしてきて、相当吸い込んでいることがわかった。Bクラスに入り、大嶋選手の車が見えたけれども様子がおかしい。エンジンから煙が見えるな・・・と思っていたら、駐車スペースに入ってきた。マシントラブルだったようで、とても悔しそうな様子に遠くから見守るだけ。やがてCクラスに入ると、続いて西尾選手・石田(雅)選手も現れない。MSCCの路面に比べると、全然まだ状態のよいグラベルに思えたけれども、相当に激しい戦いになっている模様。このクラスになると、砂埃に石ツブテが加わり、時折体にビシッと当たるのを感じる。

 このSSが終わると、プレス陣は次の場所へと移動を開始。我々は続くSS3もこの場所で撮影することにしたので、残る大嶋選手と雑談しつつスタートを待つ。
14:18に1号車。Cに入るとヤバそうな音の車が現れた。カーNO.35の堀田選手。今にも止まりそうな勢いでヨロヨロと目の前を通過したかと思ったら、あ〜止まる止まる。先の左コーナーを曲がり我々の視界から消えた辺りでやはり絶命されたらしい・・・。Co−Dr.が走ってきてコース上で手を振っているのが見えたので。
14:50ゴール。リタイア車のチームの車・オフィシャルの車が登場する。大嶋選手の車はエンジンがかからないのでヴィッツで牽引しかけて、一瞬エンジンがかかり、しかしやはり無理だったようで到着したキャロッセの車に引っ張られて降りて行った。残る堀田選手の車は積車が迎えに来るものの、クルーは足がなく、国道と合流する場所まではヴィッツ送迎サービスのご利用で下山。降りる途中の山の様子は、プレスと同じように道路脇の木々も砂埃で真っ白。硬い路面だったようで、意外にもわだちができていない。
やがてR229に当たる所へ到着すると、石田選手も立っていて一言、「落ちた」…と。

 国道を走ること数十分、「るるぶ」で見て興味のあった"道の駅 スペース・アップルよいち"で休憩。
宇宙館のようなものと、スペースシャトルの置物がある。やはり宇宙飛行士毛利さんの出身地だけはある。
 サービス会場に着いて、各テントの写真撮影に回る。現在トップの石田(正)選手はカメラを向けてもにこやか。ナイトステージもなく、今日はこれまでなので見た感じはそれほど慌しく整備しているサービスもない様子。こんな明るいうちにLEG1終了で、今日は選手もノンビリ出来るのだろうな。私も一風呂浴びてから晩御飯。通常よりも早く終了したLEG1だったが、ベッドに潜り込んだときには既に2:00を回っていた。

 

【モーニングショット】
7月18日(日)雨後晴
 ついさっき布団に入ったと思ったら、5:00にはもう目覚ましに叩き起こされる。
窓の外で雨が激しく降っている音が聞こえた。フロントで清算を済ませて外へ出ると、雨は傘がいらない程度になっていた。今日の最初の撮影ポイントはGINZAN。赤井川村から少ししか離れていない場所で、ヴィッツで走り出すと、周囲は数メートル先が見えないような深い霧に包まれていた。コマ図の通りに林道入口に到着し、ここから坂本教官のグラベル運転技能講習で進んでいく。
初めてのダート走行にも関わらず、それなりには走れるようになってきた。無事に他のプレスの待機する駐車スペースに到着。朝の賑やかな雑談が始まった。
やがて誰が持ち出したのか、みんな手に手に"バクチク"を持って子供のように火を付けて放り投げている。あんなところにも人がいたんだ、と思うような場所から破裂音が聞こえて煙が立ち昇っている。熊がいるから、熊がいるからってプレスの誰か?
朝からあまりのハイテンションに笑い死にするかと思った…。

 SS5のsilver mt.Rは上り右コーナーのアウト側が、正面からややサイドに体を向けた絵が撮れそうなので、私はここを拠点にしよう。すぐ後ろは藪、友好的ではなさそうな虫達が飛び交っている。虫除けを塗ってこれば良かったなぁ。 0カーを見送って、右コーナーを抜けた辺りで車両が現れて、そこから直線。更に目の前の右コーナーを曲がるという撮影ポイントが何箇所かあるな〜と思っていたら、1号車が現れて感激。
今朝までの雨で出来た水溜りの水しぶきを跳ね上げるシーンが撮れる! ところがCクラスに移り、田口選手がいきなり山の陰からジャンプしながら現れたのには思わず絶叫。「ジャンプ〜!?」。
しかしジャンプしつつの登場なので、マニュアルフォーカスで置きピンしておいて、来た瞬間に狙ったタイミングを撮るという技は高度であきらめ、このシーンは逃してしまった。またCクラスになるとラインが変わるのか、車体がデカくて水溜りをまたいでしまうのか、スプラッシュシーンも上手く収められなかった







【ロードサービスに白タク。ダート走行もこなせる彼の正体はレンタカー…】

 ここのSS1本は、特に大きな遅れもなくリタイア車も1台と、順調に終了。また坂本さんのダート講習で下って行く。こんなに神経を使っての運転って最近していただろうかと思う程、ライン取り・路面の形状・道幅等に気を配りながら走る。

【ギャラリーステージへ移動】
 山中牧場のすぐ先を左折し、舗装された山道を走り、オフィシャルが立っているダートに切り替わる地点からプレスの駐車スペースを探す。ダート路をギャラリーの親子が歩いている脇を通った。
そうそう昨年は私も一人この道をカメラバックに食料・パイプ椅子を担いでギャラステまで下って行ったなぁ。
コースが少しえぐれた辺りに、プレスが山側の崖ギリギリに車を寄せて待機している。車外に出ると北海道とは言え、日差しは痛いぐらいに照り付けてくる。昨年観戦したギャラリーコーナーには、すでにたくさんのギャラリーが入っていた。自分が陣取っていた場所辺りを懐かしく見上げる。今年はもう少し下って、コースから崖を上ったところで観戦場所にすることにした。

 目の前では、ここview downhillがその名の通り、左コーナーを抜けつつ直線で通過し、キツイ右カーブを曲がっていく場面が追える。撮影側より背後の崖下に目をやれば、上記右コーナーから直線へと速度を上げて駆け抜け、右コーナーで消えて行くまでが見える。視線を上げれば遠くダム湖と、それを囲む山々が見えて、まさに360°パノラマの景色。待っている間に石田選手がリタイアしたとの情報が流れてくる。こうなると誰が入賞してくるのかわからなくなってきた。

 SS8の1号車が来たのでファインダー越しに切り取ってみると、青い空とその下の深い緑の山、その前に伸びる道を通過するラリー車は美しい絵になった。たった今、目の前を激走していたと思った車が、もうゴール地点にちょこんと止まっているのを見ると驚愕すると共に、"やっぱラリーストってクレイジーだわ"なんて思ってしまう。このSSが終わって、同じ場所をもう1本走る為に、選手はまたスタート地点に帰っていく。
それにしても、この場所は何と言っても得体の知れない虫が大量発生していて気が散る。害はなさそうで、体が黄色く透き通っていて蚊よりも小さいのだけれども、とにかく人の周りに集まってくるので鬱陶しい。競技はここに至るまでにリタイア車続出につき、全車通過し終わるまでが早い。あっという間に最終ゼッケンだと思ったら、追上車のしばらく後、もう0カーがやってきた。
場所を変えずにいると、他から何人かのプレスが集まってきた。やはり同じ虫に閉口させられているようで、バタバタと仰ぎながら「これ絶対にこんな風に話しているうちに口に入ってるよな〜」なんて声が聞こえる。確かに・・・。

 1本目はコーナーを抜けて車両姿勢が変わりかけた辺りを狙ったけれども、SS10の2本目は目の前を通過していく様子を流し撮り。崖の上から見ているので、車両の挙動が良くわかる。ランサーVSインプレッサも、Dr.のドライビングに差はあるものの、大体その車の性格が出た動きになっている。オープンクラスになると、路面に足を取られるのか右に左に揺れながら消えて行った。
キロロでの撮影もこれで終わり。折角取ってもらったプレスパス、入ったSS全てに集中できたのか、そのカメラ設定で良かったのか等自問自答しつつ、コースを後にする。

【猛ダッシュで向かった表彰式】
 ホテルピアノに着いたのが14:00前、表彰式は15:00からだと言うので昨年と同じくそれまでにホテル敷地内にある"森林の湯"でサッパリしておこうと準備をして出掛けたのだが、これがそもそもの選択ミスだった・・・。
7月の3連休中日だったせいか、風呂の中はシャワーが順番待ちしている程の大盛況。浴槽に浸かる間もなく、温泉代¥900は高いなと考え外に出ると、ドライヤーでまた渋滞。迫る表彰式の時刻に焦りながら、風呂を飛び出した時には既に15時を5分ほど回ってしまっていた。坂本カメラマンに電話をして、会場は「ハマナス」だと言うことを聞き、車に荷物を置いてカメラを取りに走り、会場へDash!しかし場所がわからず、"新郎・新婦控え室"でウェディングドレスに激突しそうになったり、オフィシャルの待機する会場のドアを開けてしまったりと迷走しながらどうにか目的の部屋へ到達。ほとんどの関係者は揃ってしまった後で、とても遅刻した身で前へしゃしゃり出て行けるような雰囲気でなし。

 Aクラス・Bクラスはその場所からバズーカ砲を構え盗撮状態。しかし今回は結果がわからず、表彰式で初めて入賞者を知るという珍しいパターンだっただけに、Cクラス3位:綾部選手、2位:田口選手、グラベル初優勝:勝田選手と意外な組み合わせに、気が付くと前方のプレス集団に交じって撮影している自分がいた。
最後のSS撮影を終えてそのまま入浴、水分補給をする間もなく走って会場入りした為、喉が焼け付くように渇いていて、意識もややモーローと。続けて外でのシャンパンファイトに移るので、行く途中でペットボトルを買い少し復活したものの、炎天下でカメラを向けるとやはり思考がまとまらない感じ。A〜Cクラス優勝者が自分の車のボンネットに乗ってシャンパンを開ける。キロロリゾートの景色をバックに吹出す泡が、とても美しくて感動的なシーンになった。

  たくさんの経験と思い出と共に帰宅となりました。
異常なまでに待ち望んでいたラリーだっただけに、終わってしまうとその落差も激しく、放心状態になってしまうけれども、また次を楽しみに日常生活に戻っていくのです。