■ 競技会名称:(併催)
FIAアジア・パシフィックラリー選手権第4戦
全日本ラリー選手権 四輪駆動部門 第3戦
ラリー北海道

■会場:北海道・十勝周辺■
■開催日:2005年7月22日(金)〜24日(日)■
■エントリー総数:アジア・パシフィックラリー32台 全日本ラリー46台
   
【懐かしい帯広へ】
 7月22日(金)快晴
7:00起床、9:00出発。今年の2月より県営化され、生まれ変わった名古屋空港へ10:00に到着。JAL端末でチケットを受け取り、荷物を預け歩き出すと、壁に貼られた「Rally Japan2005」のポスターが目に入り、一気に興奮してしまった。
ラリー北海道の開催日程も記載されており、自分が今から行くイベントの宣伝を見るというのは嬉しい。
「ボンバルディアCRJ200」。これがラリージャパンに続きの利用となる、"史上初の50人乗り"と謳ってある通り、自力でタラップを上がり搭乗し、降りる際には一国の大統領気分が味わえる貴重な航空機の名称だ。隣の席に座った女性の御手製弁当と開けた缶ビールの匂いに悩まされつつ13:00に帯広空港着。

 手荷物受取場へ入ると、ガラス越しに坂本カメラマンの姿が見えた。…が、隣にいる女性と壁の地図を眺めて話し込んでいる。
スーツケースを引きずって合流すると、一緒にいたのは全日本ラリーBクラスの守屋選手の奥様と娘さんで、足がない為、帯広市内のホテルまで送っていくと言う。
待機していたレンタカー屋の係員が案内する1Boxに乗り込み、営業所に着くと、4日間のお供として選出されたのは日産ティアナ。
普通の観光客とは使用環境が違うので、君には覚悟しておいてもらわねば。

 走り出し、着いた先はホテルではなく幸福駅。ただ乗せて行くというのではなく、"折角だからちょっと観光もして行かない?"というところは坂本カメラマンの性格の成せる技。自分と私は昨年も見ている訳だから、こういう気の使えるところは見習いたい部分だ。
ここからホテルで二人と別れ、音更サービスパークへ向かう途中のR236沿いのカレー屋「インディアン」で、チキンカレー(¥577)の昼食。辛さは?と聞かれ、「一段甘く」とリクエストしたところ、そんなものはありませんと言われるあたり、一見さんということが一目瞭然。

 音更メディアセンターへ到着して建物へ入ると、廊下のボードにはSS毎に速報を掲示するためのクリアファイルがズラっと貼られている。メディアの部屋は全日本ラリーとはやはり雰囲気が異なり、制服を着た海外メディア対応の女性と日本人のペアで受付をしている光景に、これはインターナショナルラリーなのだと改めて緊張が走る。中で名前の入ったプレスパスとタバードを受け取ると、いつもにも増して重く感じてしばらく手の中で眺めてしまう。部屋の中には机が並び、パソコン用のLANが床を這い回っている。
ここを出てホテルへチェックインする為、帯広に戻る。ルートイン帯広の向かいにある「ホテルヒーロー」へ到着し、立体駐車場へ車を入れる坂本さんを待っていると、後ろから来た車の窓が開き、驚いたことに中に見えたのはラリーオーストラリアでお世話になったダニーさんの笑顔だった。相変わらずとっさに英語が出ないことが悔しいが、坂本さんも戻って来て再会を喜び合う。今回は国沢選手のサポートで来日したそうだ。

【お祭り広場のような賑やかなスタート会場】
 部屋へ荷物を置いて、カメラだけを担ぎ、二人でスタート会場となる「中央公園」へ歩いて行く。
会場にはラリーカーが並べられ、ファンサービスの時間帯。選手がサインをしたり、写真のリクエストに応じたりしている。
見慣れた選手の顔を見付けると安心してしまうが、そこに今回は海外選手の顔があったり、新井選手・田口(勝)選手といったアジパシエントリーの顔ぶれが見え隠れという感じ。
時間になったのでメディアスタンドでスタンバイ。同じインターナショナルラリーの、2002年「日本アルペンラリー」へ観戦に出掛けた時には、他のギャラリーと押し合いながら、雨の中3時間粘った後、フェンスの最前列でゴールを眺めていた自分の姿が思い出されてきた。
あの時の自分には、まさか数年後にこの場所に立ってラリー車を撮影できる日が来るとは夢にも思わなかった。
スタンドで風を受け、感慨に浸っていると、時刻は18:00を過ぎた頃、開幕の挨拶と共にセレモニアルスタートのショーが始まった。


地元のヨサコイ踊りが披露され、神輿が登場してポディウムを駆け抜け、そしてアジパシ最終ゼッケンからのリバーススタート。1分毎に違う車種でシャッターを切っているので、撮り終わった頃にデジタルカメラで再生すると、どんどん日が落ちてく行く様子が分かり面白い。
それにしても隣のギャラリーの肘が当たっただの、他人の手が被って車が隠れてしまったのという心配事無しで写真撮影ができるポジションというのは本当に有難い。
 スタンドを降り、会場を後にしたのが19:20頃、この後は私のリクエストで帯広名物"ぶた丼"を食べに街を散策する。
ホテル近くで見付けた焼肉屋へ入り、食べた豚丼(¥840)は、味もボリュームも大満足。
部屋に戻り、11:30就寝。

【恨めしいベストポジション】
7月23日(土)晴
 4:00起床、5:15出発。ノーマークのビジネスホテルだったが、夜になると静かで、部屋の気になる明かりもなく真っ暗で、枕も大・小二つ用意されており、今朝は非常に快適だ。バスルームを利用した時にも、シャワーの勢いが良く、感激したものだった。

 6:20、ホテルを出て丁度1時間程の道の駅「足寄湖」で休憩。車外に出ると、寒い!今日の撮影目標はSS1・4・6。
7:30頃、Road Bookと格闘した末にSS1「NIUEO REVERSE 1」到着。最初に予定していた場所は、警備員が待機しており、この先プレスは入れないというので、回ってもう一方のMedia Pointへ。
草木の生い茂る林道を登って行くと、目の前をエゾジカが横切るので、興奮して思わず「見ました?見ました?今の見ました?」とまくし立ててしまった。
与えられた撮影場所は、下り切って突き当りT字を左折し直線へ、というその最も速度は落ちるが迫力のあるカーブの目の前が開けた空き地になっており、コースを見た時には感激で涙が出そうな程だった。しかし良く良く聞けば、ラリー車を真正面で捕らえられるその場所は、十分な距離が確保できることから、安全面というよりは私有地の為か「No Go AREA」。ここに立てば自分の理想とする構図が頭に出来上がっていただけに、泣く泣くここを去り、撮影場所として許可されている場所へ移動。そこはコーナー後のストレート脇の藪の中。立って、その位置から先程のコーナーを狙ってみると、周辺の茂った雑草で、肝心の車体が隠れてしまう。
0カーが来たので試し撮りをしたところ、予想通りの結果に号泣。8:37に新井選手、以降アジパシゼッケン順に続くが、モチベーションの低下しそうなガッカリの写真の連続になった。全日本はトップクラスからの出走、鎌田選手を最後に、SS4撮影を考え途中でここを去ることにした。

【天気もロケーションも最高ギャラリー気分】
 陸別オフロードサーキットでは、RALLY JAPANと同じく"Fエリア"内でベスト位置を探す。
コース内に入っている他のプレスの姿が見られなかったので、私達もギャラリーステージでスペクテイターに加わり場所を取った。
山の中では青空は見られなかったが、ここに来て一気に天気が良くなってきて、気温も上昇中。アジパシが全車通過すると、全日本選手権に移るまでには30分程の空きができる。
この時間を利用して、各ワークスブースやラリー北海道のオフィシャルグッズを扱うショップを見て周り買い物をし、戻る際には屋台で調達したフランクフルト2本(¥400)とジュース2つ。坂本さんと、それらを頬張り雑談していると、ちょっとしたギャラリー気分も味わえてナカナカいい気分だった。Fエリアの撮影は、巻き上げた埃を従え真正面に姿を見せた後は、サイドの流し撮り、そして目の前で豪快にターン、表情をバックスタイルに変えた後、ゴール手前で軽くジャンプと、シャッターチャンスが何度もあるので楽しい。ターン後に転落してボコボコになった右サイドが露わになり唖然としたり、ちぎれかかったリアバンパーを揺らしながらジャンプして行く車など、これまでに起きたドラマを物語ってくれる。
 オフロードサーキットを出て、再び道の駅「りくべつ」へ寄った後は、店舗へ入る時間が取れそうになく、目の前にあるコンビニで昼食の確保。ラリーステージ近くにあったにしては、オニギリも全種フルグリットで並んでいる。坂本さんが半分分けてくれたモナカアイスをくわえたまま、SS6へドライブ。

【ギャラリー気分から一気にプレスな環境】
 プレスパーキングへ車を止め、若干時間が取れたので買った昼食を摂り、機材を担いで撮影現場へ。
ここでも遠く左コーナーに進入し車両が向きを変えた瞬間から、立ち上がりこちらへ向かってくるシーンを狙う。但し、コーナーイン側は小高い丘になっていて、直前の道が全く見えないので、ラリー車の登場と同時にシャッターを切るしかない。
笹を掻き分けて立っているその場所では、そこら辺に蜘蛛が巣を張り、小さな虫が飛び交っている。
15:21にゼッケン1.の新井選手インプレッサ。自分の脇を通過する時の飛び石に恐怖を覚える。上位クラスは激しくテールをスライドさせながらコーナーインするのだが、Top集団が過ぎると視界に入ってきた瞬間から真正面スタイルになるので、あまり面白い写真が撮れなかった。アジパシエントリー全車が通過すると、全日本選手権が始まるまでにまた時間ができる。

 草木に囲まれ待機していると、左肘に痒みを覚え、見るとうっすらと血が滲んでいる。"笹で切ったかな?"と思っていると、坂本さんが「それはブトに喰われた跡だ」と言う。ブトとは自分の地元では聞いたことのない虫だったが、何でも後がえらく痒くなってくるらしい。慌てて血を絞り出し、坂本さんに借りたキンカンを塗っておいた。

 全日本が始まらない為、様子を聞きにオフィシャルの所へ戻ろうかと相談していたところへエンジン音が聞こえて来た。全日本ファーストゼッケンからの登場だ。アジパシ以上に激しく砂を散らしてトップ集団が過ぎて行く。このステージも最後まで見届けたいところではあったが、サービスの光景も捨て難く、こちらの時間に間に合いそうになくなってきたので途中で引き上げることにした。
 
【サービス会場で知ったリタイア車の情報】
 少し時間が押して来てはいるが、まだ雰囲気だけは撮れそうなのでサービスへと急ぐ。
音更サービスパークのメディアセンターへ車を止めて、会場内を歩くと、ほとんどのテントがもう店仕舞いをしてしまった後ではあるが、それでも何台かのサービス風景を収めることができた。ここで勝田選手と石田(正)選手、更には田口(幸)選手もリタイアしたとの話を聞いた。その状況から怪我のことが心配で仕方がないが、次の情報が入って来ないので落ち着かない。リタイアした選手のテントには人気がなく、ただ机の上に頭部CTスキャンのレントゲン写真が入った封筒だけが置かれているチームもあり、不安からこちらの顔まで強張って来る。何て荒れてしまったラリーなんだろう…。
プレスセンターの中でLEG1の速報とフラッシュ(各SSの感想や、車両状態など選手のコメントをまとめたもの)を受け取り、サービスを後にした。
  リタイア続出で士気が低下しそうになり、選手の状態もわからないので、ウキウキとした楽しい気分がどこかへ立ち消えしそうになったが、一先ず夕食を取るため居酒屋(うまいもんや"長之助")に入った。ホテルへ戻り、12:30就寝。

7月24日(日)晴
 4:00起床。頭がボ〜っとしてあまり食欲はなかったが、それでも何か口にする。
5:00出発。6:00に昨日と同じ足寄道の駅「足寄湖」で休憩をし、7:00にSS10「SIRPEKER 1」入り。RoadBookで見た白黒写真の雰囲気から、ニュージーランドのような光景を想像していたが、意外に本州でも見掛けるような普通の林道だった。
下りストレートから緩い左コーナーに進入。そこのコーナーの少し先のアウト側に私達は構えた。埃対策にバンダナを顔に巻き、帽子を被った上からネズミ男のようにパーカーのフードの紐を顎で縛り、ここが街中であれば間違いなく変質者扱いだ。いつも思うがウッカリ目の合ってしまったドライバーを驚かせているのだろうか。

 新井選手は7:10に現れた。後光のように広がる砂埃に、車体を斜に構えながら登場するとナカナカ絵になっているが、そこからストレート部分の動きはあまり期待できず、2回目のポイントというと目の前のコーナー進入時だが、そこまでカメラで追ってしまうと、その後の飛石が避けられるか自信がない。特に前回の東京ラリーで顔に石を食らっているので、ビビリが入り、体が引けながら撮るのでブレている…。
それにしても上位レギュラーメンバーの何人かが抜けてしまった全日本は、待っていても見慣れた車は登場しないと思うと悲しいものがあった。

【撮影最終SSでは満足の構図】
 次に向かうのはSS13「UWEPEKER 2」。機材を持って撮影ポイントへ着くと、オフィシャル車の前に張られたコースロープ脇には海外メディアの姿があった。その横の崖上へ目をやると、横ズラっと一列に並ぶプレス集団。そこまで登れるとは思えなかったので、崖下でカメラを構えていたが、そこは危ないらしく、結局はプレス集団の仲間入りをさせてもらう。

  モワッとした熱気が立ち上ってきて、妙にアンモニア臭がするのは何故だ? 目の前の草むらと背後の藪から交互に虫が寄って来て追い払うのも面倒なぐらい。絶え間なく汗がダラダラと流れては来るが、過酷な天候もファインダーを通して見れば緑濃い木々と青空の対比でいい感じ。狙うのは正面に見えるコーナーだが、Rがきつく、路面も荒れているので迫力は満点。アジパシの若いゼッケンNo.を見ていると、前輪の巻き上げた砂で後輪が隠れてしまう程だ。風向きで、まともに砂埃を浴びたり、逆方向に流れてくれたり、襲われると思いつつ直前でピタッと止まってしまったり。襲撃に会った直後は、皆一斉にカメラの埃を口やブロワーを使い吹き飛ばしている。機材も体の汚れも最高潮。黒いポロシャツを着てアブを追い払っていた坂本さんに至っては、次の被写体を狙って静止した瞬間、「痛ぁー!」と言う絶叫と共に、咬まれてしまったらしい。

 合間合間のプレス同士の会話は、"ラリー界勝手な想像話"やプチ裏話で盛り上がり笑いが止まらず、ところが私には聞こえないような距離で既にエンジン音を捉え、カメラを構える切り替えの上手さは流石にプロだと見習いたいところ。
そして誰がどのワークスや媒体の専属で仕事をしているかは、シャッターを切る回数から推測できる。
 これで全てのSS撮影が終了してしまった。残すゴールを撮ったら3日間のイベントも幕を閉じてしまう。音更へと向かう車窓から、地平線まで続く金色の麦畑と、その上に広がる晴天で二分された光景を眺めながら、確実に終わりへと向かっていることを実感した。
 表彰式の前に道の駅「おとふけ」へ寄り、14:30頃少し遅い昼食を摂る。2Fの食堂へ上がると、「豚トロロ丼(¥1,050)」が売りのようなので、これを注文。初めて食べる組み合わせであったが、これはイケる! 


【ラリー車を真っ向から狙い撃ちのメディアスタンドに感涙】

 「音更サービスパーク」へ着くと、もう表彰式の準備が始まっていた。ポディウムの脇には整然とシャンパンが並べられ、私達もメディアスタンドで完走車を迎え撃つ準備。15:30、流鏑馬の馬と騎手がポディウムを通過し、この後いよいよアジパシ3位からの登場だ。最初に姿を見せたのは柳沢選手の漆黒インプレッサ。続いてJussi選手のランサー。アジパシ頂点に立つのは田口選手。
2001年のアルペンラリーから、痛恨のリタイアにより田口選手のポディウムでの写真を撮る機会に恵まれず、今回は貴重なショットになる。全日本選手権の表彰台は各クラスの優勝者、Aクラス=平塚選手、Bクラス=原口選手、Cクラス奴田原選手。
過酷な戦いであった分、シャンパンを開けて笑う顔は本当に楽しそうだ。全完走車が目の前を通過して行き、この会場を後にすればいよいよラリー北海道も終わりになる。メディアセンターへ向かい歩いていると人だかり。中を覗くと、田口選手と新井選手が並んで話しているのが見えた。最後の最後までこの黄緑色のベストをフル活用しようという庶民根性、折角なので正面に回り特権ポジションで写真を撮らせてもらうことができた。

 メディアセンターで、お礼を言い、お世話になったタバードを返却する。後片付けの始まったサービス会場は、夕日を浴びて青春の一コマのような映像だ。ラリーが終わってしまうと、これからドラマの始まるLEG1のように、はしゃぐ気にもなれず帯広へと向かう車中は何となく無口になってしまう。ホテルへ荷物を置いて夜の市内へ夕食に。入ったお店は気が付くと昨年のラリージャパン時にも飛び込んだ居酒屋だった。部屋へ戻り布団へ入るが、明日目覚めてももうラリーの予定はない。

【帯広とはラリージャパンまでしばらくのお別れ】
7月25日(月)晴
 7:30起床。TVを付けると日本列島に台風が近付いて来ているらしい。気象予報では"今日の峠情報"なんて言っている。
峠!? つい走り屋を想像してしまうが、もちろんそうではなく天候による道路状況だった。
 今日はまずメディアセンターへ顔を出して、リザルトブックを受け取ってから帰るとの坂本さんの話に、まだラリーに関係する場所へ行けるのかと思うと嬉しくなった。

 音更のメディアセンターへ着くとまだ早かったようで、人影もまばら。プレス担当者と雑談していると、他のプレスの顔も見え始めた。
サービス会場では積車に乗ったラリー車や、まだ片付けられていないテントなど、名残の光景が見られる。航空機の時間が13:25だから、直行するには早いし、どこかへ観光に行くほどの時間もない。考えて、とりあえずはここメディアセンターと空港とのルート上にある、名称からは全く得体のわからない「グリュック王国」へ寄ってみることにし、出発した。
「帯広空港」への案内板が見え出す辺りで、坂本さんが「ガソリンは大丈夫?」と聞く。見るとガソリンの警告等が付いていた、慌てて先にあったスタンドへ飛び込む。坂本さんが店員に聞いた話によると、「グリュック王国」は既に閉鎖しているとのこと。
あれ。急遽、目的地を帯広空港近くの田中義剛牧場へ変更。二人とも場所を知らず、頼りは坂本さんの勘のみ。帯広空港を過ぎると牧場の点在するエリアに入ったが、義剛牧場の看板は見当たらない。

  「花畑牧場と書いてあるのが多分そうだよ」と言う言葉を信じて進めると、あった! 平日にしては観光バスや一般客の車が多く感じられる。可愛らしい外見で、ログハウスをバックに記念撮影をしている女性もいる。昼食を入れて1時間程は滞在できるかな? 中に入りカウンターでメニューを見ると、どれも美味しそうでどれか一つを選択することが難しいが、他は泣く泣くあきらめ"トムチーズ山盛りパスタ(¥800)"に絞り、いざ食してみると・・・、濃い! チーズが濃厚で、しかしクドさは全くなく最後まで食べ始めた時の感激を残しつついただくことができた。すっかりミーハー観光客のようにお土産を両手にぶら下げ、足はレンタカー会社へ。返却と同時にそのままティアナで空港まで送ってもらう。
12:10、絶妙の時刻に到着。坂本さんの方が早い便なので早々にお別れをし、私も土産物屋を一周し更に荷物を増やしてから、ボディーチェックを受け搭乗ロビーへ。さすがにラリー関係者ばかりで、後から坂本さんに聞いた話では新井選手の姿もあったらしい。
待合室の窓からは、予定時刻が変更され自分の便より後の出発となった羽田行きのジャンボが凛々しく待機している様子が見える中、こちらの機内案内が先になった為、ポツンと離れて置かれている行きと同じコミューター機へ歩いて向かって行く。
ジャンボの横で、しかも多くの関係者の見守る中、タラップを登り機内へと吸い込まれる恥ずかしさと言ったら。

  小型機ならではの揺れで名古屋空港へ到着する頃になると、窓に雨が当たるようになって来た。
それでもやはり無事の着陸後は、空港建物から離れた場所で降ろされ、タラップの下で女性職員に傘を手渡され歩いて行くらしい。
気が付けばまた見慣れた風景の自宅にいて、つい先程まで北海道にいたとは思えないようなあっけなさで今回のラリーも終わってしまったのだった。