美しく跳ぶワークスカーのジャンプに感動
■競技会名称:世界ラリー選手権 第11戦
  Rally Japan■
■北海道:帯広・陸別・札内・新得 他■
■開催日:2006年8月31日(木)〜9月3日(日)■
■エントリー総数:90台

【今年2回目の帯広空港へ】
8月31日(木)曇

 今年で3回目となるラリージャパン。
今回は職場のKさんとの道中となる。このKさん、実はこの「ラリー大好き」レポート登場がお初ではなく、'06年MSCC東京ラリーでの、東京駅へと向かう新幹線の中で一度、友情出演した経験がある。
さて、そんな当日は7:00起き。8:50出発で小牧空港へ向かう。小牧空港の空弁はあまりにもイケていないので、途中のコンビニで弁当を確保する。空港の手荷物台では、重量17.4kg。ラリー北海道より0.1kgの減量に成功! 9:52、搭乗待ちの為、ソファーでくつろいでいると、昨年も見た顔がチラホラ。
明らかに目的地が同じと思われる、青い衣装を身にまとった人も何人かいた。

 ボンバルディア機は恒例の定刻より数十分遅れで離陸。飛行が安定し、ドリンクサービスが始まり、ラリー北海道でマイブームとなった「ゆずジュース」が回ってくることを確認し、おもむろに弁当に着手する。なんせ、帯広空港に着いた時から戦闘は開始される。現地で優雅に昼食を取っている時間はないのだ。
 空港→トヨタレンタカーへ到着し、受付嬢も当然、ラリー北海道時と同じ。ホテルへチェックイン前にHQを見て回る予定に変更し、長崎屋へ車を止めて、すぐ脇にあるHQとなっている「とかちプラザ」へ。何となく華やかさが昨年と比べると落ちているような気がする。
自分の記念用・友達へのお土産用と言いつつ、気が付くとオフィシャルグッズのブルジョア買い。でも¥3,000以上でビニールバックが1枚プレゼントされるなら、複数回に分けて買えば良かったと大後悔する心境には、ブルジョアの欠片もない。

 14:00にHQを出発。4日間の住処となる「ホテルサンパーク」へチェックイン。
帯広駅前のビジネスホテルの感覚でいたのだが、まず入り口がわからない。だって一つのビルに、うどん屋の入り口だの、喫茶店の入り口だのが混在しているんだもの。
建物へ入ると"フロント2F"という看板が。リゾートホテルのような洒落た作りだと感動している場合ではない、エレベーターがないんだから。
汗を垂らして17.4kgの塊を2Fへ運び上げ、チェックインを済ませ、昔ながらのオレンジ色の四角いプラスチック棒の付いた鍵を渡された後のセリフがいい。
「客室は3Fで御座います」。もちろん、2F→3Fだってエレベーターはない。
部屋に入ると、まぁ4泊ぐらいだったら生きていけそうな感じ。急いで荷物をまとめ、14:30にホテルを出発、目的は藤丸デパート前の場所取りだ。

 しかし希望の場所へ着くと、そこにはもう陣取り集団がいるわいるわ。その後ろはメディアスタンドが立っているから、取れるとしたらその後ろか・・・。
会場はまだ工事の業者が入り、鉄柵を置いてギャラリーとコースとの境界線を作っている設営の真っ最中だ。
大半のギャラリーが車両に対して右側=WRカーで言うとドライバー側を狙っている。…が、全日本狙いの自分は、比較的ライバルの少ない反対側へ。鉄柵を置くのと、そこへ張り付くのが同時の勢いで場所取り完了。
15:20になっていた。信号の手前、一旦停止線の真横で、赤信号で止まる競技車を想定しての場所取りだったが、機能停止している信号機の存在にもっと早い段階で気付くべきであった・・・。

 待っている間に小雨が降ってきた。スタートまでには数時間あったが、近隣のギャラリー同士交流したり、よさこい踊りのパフォーマンスを見たり、近場でスズキやスバルの旗を配りだすと飛んで行ったりと(今回は身も心もミーハーギャラリー)、19:15のスタートまでは意外にすぐだったような気がする。
 過去2年間はスタート台からあまりにも遠く、何が行われているのかわからず、次に来るドライバー紹介も聞こえずの悲惨な状況であったが、今年は大会役員の挨拶があり、流鏑馬が登場したりと、進行具合が見て取れるので助かった。やがてリバーススタートで遂にエントラント登場。 周辺のギャラリーの盛り上がりぶりも、かなりのものだ。
出番がワークスの順番になると、熱気も一段と上がり、特にペターの人気は相変わらず。このセレモニアルを見ると、本当に世界が来たんだなっていう、信じられないような気分にさせられる。
 20:45、華やかなイベントが終了し、撤収開始。21:20頃、市内の居酒屋「いろはにほへと」で夕食。22:05ホテル着。23:30就寝。

9月1日(土)曇→雨/時々晴
【LEG1】

 3:00起き。4:00出発。
WRC恒例の日の出前出発だ。今日の1本目はお馴染み陸別サーキット。時間と体力をお金で買おうと、事前に陸別サーキット内の駐車場を¥2,000で予約してあったので、まずは受付場所に指定された駐車場へ向かう。
実際駐車するのは、そこから目と鼻の先、一昨年坂本カメラマンの止めた、プレス駐車場と同じ所だった。帯広を出る時には、半袖でも充分なぐらいで、「今日は昼前には陸別を引き上げるし、上着は車内へ置いていくか」と話していたのだが、車外へ出ると冗談のように寒い。時計を見るとまだ6:00前、既にゲート前から続いている列の最後尾へ付け、並び始めると鼻まで出て来た。

 6:30、ゲートオープンと同時に、そこはもう戦場と化す。階段を駆け上がり、重いカメラリュックを背負ったまま、ひたすら斜面を走る。目指すのは今年の新名所、「Eエリア陸別ジャ〜ンプ」。
昨日の雨で路面はヌタヌタ、足を取られそうになりながらも、とにかく進む。体を動かしているものは、気力だけだ。15分後、この角度でジャンプが狙えれば最高です、という場所を確保することができた。
落ち着くと空腹に気が付き、大自然の元、朝食を取る。仮設トイレの真横だと言うのに、ラリーに来てしまうと、そんな小さいことはノープロブレムな心境になれるから不思議だ。いつの間にか3年連続、聞き慣れた長谷川DJのトークが始まっているようだ。

000カーが来たので、カメラで追ってみると、林道から現れてからジャンピングスポットまでの距離がかなり短く、実際はもっとスピードも高いだろうから、タイミングを逃すと終了してしまいそうだ。
ワークス狙いのヘリがバラバラと頭上を旋回し始めた頃、まずは小西さんドライブの0カーが。次にやって来るのはいよいよローブだ。林道に近付いて来る音に合わせてカメラを振り、姿が見えた瞬間、AFロック。ジャンプの瞬間にシャッターを押す。
モニターを見た感じ、ブレてはいないように見えるが・・・。
さすがにワークスはジャンプの高さ・水平姿勢、飛距離どれを取っても美しい。

ゼッケンが3桁に入る頃、リエゾン観戦に向け撤退にかかる。途中、昼食を取れる場所が思い付かなかったことと、昨年陸別の出店が北海道物産展状態で感動したことから、10:30と時間は早かったが、ここで食事をしておくことに。
 メニューは地元産のとうもろこしで作った「コーンスープ(¥200)」と、同じく北海道産じゃがいもから成る「コロッケ(¥100)」。これに念の為買っておいたコンビニおにぎり付だ。コーンスープは甘みシッカリ、コロッケも激まいう〜。
芝生の上のテーブルで風を感じながら、口を動かしていると、ラリー観戦をやめられない理由に、こういう瞬間に感じる満たされたような気分、それがラリーには含まれているからなんだよねなんて思ってみたり。

 この後の予定は足寄でリエゾン観戦だ。道の駅「あしょろ銀河ホール21」の少し先で車を止め、13:00過ぎに通過するであろう競技車を車内で待っているうちに、フロントガラスに雨がポツポツと当たりだす。
カメラを持って沿道でスタンバイする頃には、いよいよ本降りに。遠く直線道路の彼方へ目を凝らしていると…、来た! 天井にサイレンを装着、明らかに一般車とは違うとわかる。0カーだった。ということは間もなくワークス勢だ。
15分程経過し、ローブとグロンホルムが並んで通過。信号はタイミング良く赤に変わるか…と、キターっ! 赤信号で停止、前から2台目にローブ!
 ソルド、ヒルボネン、ペターと出し惜しみしませんの大判振舞いで豪華メンバーが目の前を通過して行く。手を振れば反応してもらえるこの距離感。ラリーっていい競技です。ペターとアトキンソンのインプレッサは、他車に比べ車体に付いた泥の汚れ方がひどく、気になる。新井選手からPWRCの奴田原選手登場。大庭先生、石田(雅)選手、山田選手、そして福永選手と全日本選手権で見慣れた車両が通過し、中には信号で止まった時にわざわざ声を掛けてくれる選手も居るので、リエゾン観戦だけでも充分楽しむことができた。

帯広スーパーSS(=SSS)の場所取りのために、ボチボチ移動開始。幕別工業団地へ行こうと思ったのだが、駐車場代¥500に、更にシャトルバス代往復¥1,000というのが痛い。目的をSSS近くの公園に設定し、出発。16:00着。駐車場は、見た感じラリー関係者っぽい車が目立つ。まだこの公園自体も営業中のようだが、まさか夜、駐車場の柵が閉まり、閉じ込められることはないだろう・・・、と祈りつつ16:20、駐車場を後にする。
長い札内橋を渡り切り、SSS内のゲートの入り口と、並ぶギャラリーの列が見えているのに、警備員に「ここからは入れない」と言われる。広いSSSのほぼ半周先の入り口からでないと入れてもらえないらしい。
このマニュアル人間め!
結局、超迂回させられ、16:50に先程見えていた時よりも若干長くなった列の最後尾へ着くことができた。
開場し、立体交差側のスタンド席へ。上からの数列席でないと、フェンスが邪魔で写真を撮ることができないのだが、ほとんどスッカリ席が埋まっている。
ギリギリ二人が滑り込めるスペースを見付け、腰を下ろすと、周囲は異様な雰囲気。席が少ない上に人気のスポットなので、皆余裕がなく殺気立っているのだ。
正面にはオフィシャル、しかしこちらも警務官のようにギャラリーを監視しており、常に見張られているようで感じが悪い。確かにSSSのコース自体がコンパクト、というかラジコンカーのコースかと思うぐらいに短い。
昨年はコースを取り囲むように設置されていたギャラリースタンドも、今年は1/4程度に減っているように見える。
SSS会場も狭くなり、昨年は出店がスタンド席のすぐ真下にあり、賑やかだったのだが、今年はSSS特有の華やかでお祭り会場的な雰囲気を全く感じることが出来ない。

サービス会場併設のブースを覗きに行こうかとスタンドを出て、参考までにと様子見したゴール直後のコース側スタンド席にはまだ比較的余裕があり、座ってみると先程場所取りしたとは比べモノにならない程、雰囲気が穏やかだ。
写真よりもまずは楽しくラリーが観たい。結局、こちらへ移動することにした。
トイレと夕食(豚丼¥850)を確保し、スタートまでのんびり過ごす。毎年のことながら、今年も交通渋滞の為、競技車の到着が遅れスタートも押しているらしい。
18:45予定が18:57スタート。何だか今年はSS9とSS10が混在し、訳が分からない。出走順にルールがあるのかわからないまま、さっき走ったと思った組み合わせが、また目の前を通過し、その後、SS9のドライバー同士が対決と言う、盛り上がるようで、意味不明な複雑な感じだ。昨年より照明数が減っているので、写真は全滅。ISO1600まで上げても効果ナシ。

今宵のヒーローは何と言ってもやはり山田大輔Dr.でしょう。イン側にてスタートした後の、右ヘアピンコーナー入り口で左リア後部をヒットし、目視でも前輪が完全に横を向いてしまっているのがわかる。それでも必死でゴールを目指していたのだが、ジャンプ後2つ目のコーナーで遂にリタイア。UNICと救急車が入る。目の前を通過時にはギャラリーから一斉に拍手が…、この時って"日本人っていいな"と思える瞬間だ。
新井さんが走り終え、コースを出て行くと、周囲の青率がグッと下がる。
友人からメールが入り、石田(雅)さんリタイアとのこと。次いで勝田選手も来ない、田口選手も来ない。
様子がおかしいので、サービス会場入り。各テントで話を聞いたところ、勝田選手・田口選手共にリタイアしてしまったとのこと。そのまま帰るのも、もったいない気がしてサービス会場を見学していると、22:20頃、鹿と衝突したという田口(勝)選手のフロントが潰れたランサーが戻って来た。更にほとんどギャラリーでは最後なのではないかと言う時間まで居残り組をし、その後、ホテルへ戻ったのが11:59。1:30頃就寝。一体何時間寝られるのだろう・・・。

9月2日(土)晴
【LEG2】

 3:00起き。実質1時間ちょっと寝られたかどうかだが、ラリー期間中は目を覚ました瞬間から御機嫌&全開。
4:00に出発。
「あしょろ銀河ホール21」でトイレ休憩をし、5:45、シピリカキムの駐車場へ到着すると、既に長蛇の列が出来ているのが目に入る。並んでいた時の後ろのギャラリーの会話が耳に入ってしまい、思わず大笑いしてしまいそうになった。
「会社に長期休暇を取って北海道に行って来ますって話したら、"のんびりできていいね"って言われたけど、冗談じゃねぇよ。オレら、朝起きた瞬間からもうそこは戦場だよ」。全く同感、休暇を取って、超睡眠不足に体力勝負の毎日。
観戦場所を確保するためのギャラリー同士の攻防戦。この特殊なイベントを、知らない人に理解してもらおうと思う方が無理なのだろう。

6:00になり、ゲートオープンした後は、ひたすら歩くのだが、先頭に人間コースマーシャルが居て、猛ダッシュさせないようにしているので助かる。
さすがに睡眠不足でそれやったら、倒れます。
林間コースを前方の人の波を見ながら歩く光景は学生時代のオリエンテーリングのようだ。途中でシピリカキムAコースと分岐し、Bコースステージへ到着すると、目玉の突き当たって左90°コーナー前は人口密度高で場所がない。
それでも何とかVIPエリア越の最前列にスペースを見付け、朝食を摂り、そろそろカメラの準備をしますかという頃になって、優雅な時間に登場したVIPな方々により視界を遮られ終了〜。
仕方がない、次の安住の地を求めて旅に出ますか。ギャラリーステージと言いつつ、実際は雑草が生い茂りコースなんか全然見えない箇所がほとんど。 

昨年一緒にラリージャパン観戦をしたTさんを発見し、並んで観戦することに。
9:40競技スタート。それにしても最前列で撮っているのに、雑草しか写らないってちょっとひどいんでない?
周囲のギャラリーからも「全く草を撮りに来たんじゃないぞ」と叫んでカメラを放棄する人がいたりと、悲しい状況。
来年があっても、この場所には来たくないな。草が邪魔で直前まで競技車の影も形も見えないので、接近する様子を音で確認し、ギリギリで連続シャッターを切り、写っていたらラッキー!という、何とも虚しい撮影方法でワークス通過。

 今日もリエゾン観戦の為、適当なところで切り上げ、池田I.C.に向かう。12:20に到着すると、100番代ゼッケン車両が続々インターを出てサービス会場へと向かう場面。000カーは逆に、もう次の陸別へと向かうためにインターへ入ってくる。
観戦先着隊は、ドライバーが一旦停止をする為、料金所真横の車両×ギャラリー最短距離スポット狙いで張っているが、写真メインの私達は、料金所を通過した直後が、「池田」の看板も入り、全体像も掴め絵的には良さそうなので、少し先に椅子を置き場所取りをして、一時建物横の日陰へ避難することにした。
コンクリートに腰を下ろし、膝と膝の間へ顔を埋めて睡眠体制に入ると、隣のKさんが声を出した。何事かと顔を上げると、池田I.C.マスコット「ひらの」さんが、とうもろこしを2本差し出し、「これ良かったら食べて」と。何か、ロードサービスのキャンペーンと話している気がしたが、朝サンドイッチ一切れで、昼食抜きの体には、とうもろこしと、ひらのさんの背後には後光が差しているように見える。お陰でまた午後も元気にラリー観戦できそうです!

13:27頃、今度は交通整理をしていた平野さんの声で、「来たよー」と。
ゼッケンNo.12のFOCUSだ。ペター、新井選手、アトキンソンとスバル3連発。
ヒルボネンやローブはカメラ目線で去って行ってくれたのが嬉しい。
手を挙げていってくれるエントラントも多く、先程のシピリカキムの失望感も、このリエゾンで解消された模様。

続く帯広SSSの観戦の為、「幕別工業団地駐車場」へ。
昨日の30分行脚で懲りましたので、素直に¥500払います。シャトルバスとして出現したのが、ラリージャパンで10年ぶりの脚光を浴びたのではないかと思われるような、古びた御隠居バス。15:40、SSS到着。
16:30にゲートオープンしたのだが、昨日のSSSは、「写真撮れない・盛り上がりイマイチ・狭い」で悲しい思いをしたので、今日のスタンド席券は誰かに売ってしまうことにした。その代わり、LEG2はサービス会場を堪能することに。
ペターのテント前でサービス待ちでもしてみようかな。
電光掲示板には「19:12」って書いてあるので、今から1時間以上も待つのですか…。ペターが戻って来ると、やはり柵をどけてファンの方へ走り寄ってくる。見ていないようで、実は良くギャラリーを観察しているんだなと感心のペター。
千手観音のように差し出されるサイン帳の中から、サインを書き込むのは熱心なファンとわかる人を選んでいる。
こちらは、ん〜…何とか生ブロマイドが撮れたかな?
シトロエン、フォード、プジョーを転々と見学し、日本人ドライバーへ移ろうかなと思った頃、良く全日本ラリー会場で顔を合わせる三菱ファンなカップルとバッタリ遭遇! 見慣れた顔に出会い、交流できるのもラリーの魅力の一つ。
こうやって北海道まで来て再会できるのも楽しい。
ところが「愛知県出身なのですよね?」と聞かれ、お互い初めて自己紹介をしてみて、同じ市民だったことが判明! 世の中って広いようで狭い? 盛り上がっているところへ、これまたギャラリーお馴染み、炭山選手大ファンのJUDY夫婦と、Tさん登場。
そのギャラリー円陣内は濃厚な会話で大騒ぎ。JUDYさん、「今日のSSS、なんで見なかったの? (勝田)範さんと田口さんの対決だったのよ」。えぇーっ、すごい組み合わせ! 結果はイーブンだったとか。そのままジモティー友達の夫婦と、勝田さんのサービス→田口さんのサービスを回る。勝田さんテント前では、LUCKツアーご一行様を発見。
今日はスケジュール通り、幕別駐車場へ戻り、帯広市内で夕食を取る。
一昨日、Kさんが食べていた「豚とろ丼」が気になっていたので、また「いろはにほへと」へ。ホテルへ戻り、1:00就寝。

9月3日(日)晴
【LEG3】

 5:20起き→6:30出発。過去のWRC観戦で一度も観たことのなかったリフューエル見学のため、ナビの目的地を新得「くったり温泉」にセット。
丁度、新井選手から間に合ったようで、初の燃料補給の様子を写真に収める。
FIA燃料と、オフィシャル燃料の2種類があることは、ベストカーのラリージャパンメルマガ配信で初めて知ったが、当然ワークスはFIA燃料側を狙っていれば撮れる。
全日本勢はほとんどがオフィシャル燃料側にピットイン。高山短大の大井ドライバーを見送った辺りで、次の撮影ポイントへ移動。
くったり温泉施設内でトイレを借りておこう、綺麗なトイレって素敵・・・。

続いてSS24:ペンケの出待ち。出口の少し先に駐車場のようなスペースがあり、他のギャラリーの車が数台並んでいる。カメラを持ってSS出口と一般道の交わる地点まで見に行くと、真正面にはボードを持った熱心なファン(妙に年配な方が多い?)が、1台出てくる度に車両に向かって手にしたプラカード類を振っている。
特に誰のファンという訳でもないらしく、全ての車両に向かってアピールしている辺り、熱心な地元の方なのね、どんなことが書いてあるんだろう…と、ボードを覗き込んでみるとそこには・・・。「シマフクロウの巣を壊すな!」。
PCWRCの選手辺りからの観戦となったが、道路左端で立っていると、すれ違いざまに手を振って行ってくれるナビの方がいたり。

9:50、私達も幕別工業団地駐車場へ移動を開始。11:00に到着。今日もジャンプ側スタンド席はあきらめて、LEG1の晩と同じ側のスタンド席へ。荷物を置き、昼食を求め屋台へ繰り出す。陸別といい、地元の食材を選ぶのがMyルール。
今日のメニューは「チーズフォンデュいももち(¥300)」と「揚げしゅうまい(¥300)」。これを芝生の上に直座りし、頬張る。周囲も、一億総ピクニック状態と化していた。
席へ戻ると、陽射しが強く、見回すと日焼けで顔を赤くしている人も珍しくない。
頭からタオルを垂らして、あしたのジョー状態。何か声が聞こえ、顔を上げると、いきなり"SUBARU"の巨大横断幕が駆け上ってきた。
スタンドを覆いつくすこの巨大な天井は…と呆気に取られていると、やがてお礼を言いスバル関係者は去って行った。写真撮影かTV放映用だったのだろうか?
 13:55に000カーがスタート。00カー、0カーと過ぎ、最初の対決は新井選手とストール。
この後のローブVSグロンホルムの組み合わせ、逆転しラリージャパン2年連続優勝の可能性を秘めたグロンホルムと、勝てば通算史上最多の27回目優勝が確定するローブ。
2台が目の前を駆け抜けて行くと、どちらを応援していいのかわからない心境で、とにかく興奮してしまうが、軍配はローブに上がり、この瞬間ラリージャパンでの優勝が確定。
SSSの組み合わせと、結果に一喜一憂しているところ、定刻の15:00を過ぎたのか、サービス会場から、思わず背後を振り返ってしまうほど、賑やかな音が聞こえて来るので、どうやらPodium Finishが始まっているようだが、スタンド席からは全く見えず。

 最終SSのヒーローは、田口(幸)選手だろう。ブレーキトラブルにより1速しか使用できない状態でのSSSへの帰還。そしてたった1台のスタート。開始してすぐに他のギャラリーも異常に気付くが、場内からは"頑張れコール"がひっきりなしに聞こえる。ゆっくりと、しかし遂にはゴールラインを越えた車両の、初出場にして初完走を見届け、その足で私もサービス会場へと走る。

 テント前で、3日間の激闘から無事帰還した姿を撮り、そしてすぐにポディウムフィニッシュのためまた走る。
かろうじてポディウムが狙える場所から、望遠を構える。
丁度、石田(雅)選手から間に合ったようだ。高山短大の、学生も先生も一緒になって台に上がり、一斉に笑顔で拳を振り上げる様が、こちらにも完走の喜びが伝わって来て何ともいい雰囲気だ。
 最後の完走者まで見届けると、祭りの熱気も一気にクールダウンの様子を見せる。
引き上げるギャラリー、再びサービス会場へと戻る者。何となく寂しい雰囲気が漂い出す。私達もホテルへと戻る為に、シャトルバス乗り場へと向かう。

 後にしたサービス会場を見下ろすと、夕暮れの中にボンヤリと浮かぶテントの群れには、祭りの後のような静けさが漂う。疲労よりも、終わってしまった虚しさで、バスの中では自然と口数も少なくなる。
ホテルへ向かう途中、木曜日と同じように「長崎屋」へ車を置き、とかちプラザへ立ち寄る。ブースの出ているうちに何か買っておかないと、ここまでもがラリージャパンが開催されていたことを微塵も感じない程に跡形もなく消えてしまうような気になり(無駄遣いの口実か?)、更にオフィシャルグッズの追加購入をする。
フェアウェルパーティーのパスを頂いたので、ホテルへ戻り、シャワーを浴びて準備して1時間は必要かと、19:30にKさんを呼びに行く約束を交わし、部屋へなだれ込む。
お色直しを完了し、荷物をまとめ、部屋を出る頃になり、"フェアウェルパーティーは今年から有料"情報が舞い込んで来た。20:00過ぎに、会場となる「十勝ビアファクトリー」へ到着したものの、21:00からのパーティーには早過ぎたようで、関係者の姿は全くない。
結局、フェアウェルパーティーはあきらめ、木曜日以降、店員にすっかり顔を覚えられた居酒屋へ今日も向かう。
イベントの終了してしまった晩。関係者は打ち上げで盛り上がっている頃だろうが、ギャラリーは何とも寂しい気分・・・。

9月4日(月)晴
【起きてもラリーの予定がない悲しい移動日】

 8:10起き。予定通りの9:30ホテル出発。Kさんから、昨夜買った夕刊に小林カメラマンが負傷したとのニュースが載っていたことを聞いた。
最終日だってそのまま空港へは直行しない。せっかく十勝まで来ているんだから、'04に坂本さんに案内してもらった池田町の「ワイン城」へ。
開店したばかりだと言うのに、店内は観光客でいっぱい。池田町へ来たら、必ず手に入れることにしているワインを大人買い。十勝平野を何枚か写真に納めて、レンタカーの行先を空港にセット。ここからのルートで帰るのは初めてだが、帯広市内からの帰路と違い、左右に北海道らしい風景の広がる農道メインでの移動になる。
信号もほとんどなく、のんびりとしたドライブ気分で、次回からの最終日は、このワイン城に寄ってからのコースを定番にしようかと思えて来た。

 無事にレンタカー会社に到着〜、お疲れ様でした!…と車を止めた瞬間、ガソリンメーターがガシャ〜ン!と無常にも1目盛減るではないか。
あぁぁ…満タン返しが…。池田町経由は無謀であったか・・・。嫌味を言われつつも、そのままレンタカーで空港へ送ってもらう。搭乗手続きを済ませ、まだ時間があったので、レストランで食事。中へ入ると石田(雅)選手や勝田選手の姿も見られる。
最後の最後までミーハーギャラリーは、サイン集めに奔走してしまったり。

 今年のラリージャパンも、選手を通し、共に感動し、涙し、そして最後のポディウムを万感の思いで見守った。どのシーンを回想し、切り取っても、それは色褪せることなく鮮明に脳裏に蘇って来る。たった5日間。
しかし同じ時間を過ごすにしろ、ここまで濃厚で充実した時間を過ごせたと思える趣味に巡り合えた自分は本当にLuckyなのだと思う。
また来年、きっと必ずまたこの地に、このイベントに戻って来ようと決意し、北海道発の飛行機へと乗り込んだのだった。