生まれて始めて踏み入れた四国の地は・・・
ラリーに食と食に食
   
■競技会名称:全日本ラリー選手権 第2戦
  久万高原ラリー■
■愛媛県松山市■
■開催日:2008年4月26日(土)〜4月27日(日)■
■エントリー総数:38台
   
4月26日(土)小雨→晴
 生まれてこの方、足を踏み入れたことのない四国。初めて訪れるのは、やはりラリーが目的だ。
6:15出発。先週訪れたばかりの県営名古屋空港は、土曜日とあって、混雑している。前日にインターネットでJALのホームページから、うっかり"Webチェックイン"というボタンを押してしまったから最悪だ。
端末でチケットを受け取ることが出来ず、カウンターの列に並ぶハメに。おまけにチケット受領後に領収書が発行されていないことに気が付き、更に最後尾へ並び直す。
預けた手荷物は11.4kg。唐津より重量増なのは、水物が減った代わりに、1脚が追加された為か?

 温暖な愛媛のうららかな気候を想像し、レンタカーを降りると、寒っ!? ここ、どこ!? 爽やかな初春のパーカーが、凄まじく場違いに見える。逆に自分の地元で今、着ていたら「正気?」と言われそうな、フリースの上にベンチコートという、極寒仕様な方々が、すごく正統派に見える。歯をガチガチ言わせながらプレス受付へ。
車検場ではトヨタ車4台が再車検待ち。車重が軽く出てしまうようで、左レーンと右レーンでも違うらしい。
廃番車種に対する呪いか!? サービスで来ている女性の紹介で、初めて榊選手とゆっくり話すことができ、唐津からのセッティングの違いなどを教えていただけた。

そのバラエティ豊かな1.5クラスでは、コルト・ヴィッツ・フィット・スイフトの6台を並べて写真撮影。
あとはデミオのエントリーがあればフルコンプリート完成。
 大井選手の花柄ペイントが隠れてしまうからって、ゼッケンを2周り程小さく畳み直して、貼り直してあげている芸術家、田口選手。

続いてメディア撮影ポイントの下見へ。
美川スキー場へ向けて、山々をバックに掛け上げってくるこのコース、何とか背後のパノラマ感を表現した1枚としたいが、そうなるとやはり最もゴールに近い撮影ポイントが有利そうだ。下に行くほど、日照の加減は難しいが、林道らしさは出る気がする。プレスもレッキを終えて、ホテルへチェックイン。

サービス会場にはエントラント、プレスの宿泊先が部屋番号まで赤裸々に掲示されていたが、今回の滞在先は『プチホテル・ガーデンタイム』。18:15頃にチェックインをすると、ちょっとペンション風の白壁の外観に、中には美人の若奥様が受付をしてくれる。
3Fの部屋の窓から外に目をやると、すぐ裏の開会式会場が見え、エントラントも続々集結中。自分もミーティング用の資料を抱えて、『上浮穴産業文化会館』へ。19:00より開会式。
夕食の時間を21:00からにしておいてもらったのは正解で、そのままドーっとホテル1F の食堂へなだれ込む。頭上のTVの「ごくせん」に視線は釘付けの若奥様が注いでくれた生ビールと、自分はウーロン茶で乾杯! お膳で運ばれてきた料理の量が豪華で、トンカツにカツオのタタキ、とにかくこれ以上は乗らないぐらいの皿がひしめき合っている。唐津以降、なんだか夕食が豪華だぞ。

4月27日(日)晴
 5:05起き。6:15出発。カメラバッグを持ち、フロントへ下りていくと、テーブルにはMカメラマンとYカメラマンの姿が。準備されたサンドイッチ、バナナ、牛乳を鞄に詰め、サービス会場へと向かう。
着いて、ゼッケン順に取材開始。
「もうスタートの時間」と声を掛けられ、ゲート前へ。7:26に1号車スタート。大勢の観客でできた輪を抜けるようにスタートしていくラリー車。全車通過後、ボチボチとSSへ移動開始。
出発前に「白銀荘」へ立ち寄ると、新井選手の姿が? あれ、プログラム等で告知されていたっけ?

 1本目のSS3:日野浦Tは、一番ゴール寄り、サービス近くに設定されたメディアポイントへ。
左コーナーのアウト側に、わざわざ運んできて設けられたと思われるコンクリートバリアの外側から撮影。

1つ手前の左コーナーを抜けた後がシャッターチャンス。200mmの望遠では、足りないような、アップ過ぎるような微妙な距離で、ここ!という焦点距離・シャッターのタイミングに迷う。
待ち時間の間、寒いのでブロックで風除けをしながら、うずくまって朝食。
3切れ目のサンドイッチに手を伸ばそうとしたその時、遠くに聞こえる排気音。




クラシックカーデモランが始まったようだった。10:25に0カーがコースに入り、後、競技開始。
奥のコーナーと手前のコーナー、2箇所を狙うが、2兎を追うものどちらのカットも優柔不断な絵になってしまった。

ズームレンズの便利さを痛感すると共に、逆に今回のような結果になってしまうことも実感。
終了後はサービスへ。
プライベートでラリー会場を訪れていた新井選手。ゲート前に簡易チェアが置かれ、ラリーアートの木全アドバイザーと並び即席のトークショーに借り出されている。
"大変だなぁ"と思いつつ、囲むギャラリーの輪に加わると、観戦する時、車両のどこに注意して見るのかポイントを解説中で、聞くと"コーナリング中の車両の軌跡で、外側へ膨らむのは上手いとはいえない"など、写真を撮る時の参考にもなり、思わずマジになって聴衆してしまった。

 2本目の撮影はSS6:日野浦U。サービスから歩いて移動。ギャラリーステージに設定されているコンクリート壁上の、真下のヘアピンが面白そうで、いい地点がないかと2往復ほどしてみるが、あまりに高さがあるので、Yカメラマンの隣りで、気持ち下った斜面から1つ前のコーナーからこのヘアピンまでの進入を追うことにした。ここもクラシックカーデモランの後に競技。
ヘアピンに進入する為に、どのラインを取るか、ブレーキングのタイミングはどうか等が良く見える。
 大井選手まで撮り、次のSSへの車両移動可能時間が迫っていたので、SS6を引き上げる。

SS7は、1本目と同じ場所で撮る。
但しここはギャラリーステージから。
標高が高いので、後ろの山々をアクセントに、広角で切り取りたい。…と思っていたのだが、いざファインダーを覗いてみると、イマイチ思っていたような絵にならず、何がダメなんだろうと、しばし悩む。
プレスの撮影場所まで降りると、視界が低くなった分、入れられる背後の景色も増えイイ感じだったのに、ちょうどシャッターを押したい位置に、背丈より低い松の若木があり、この場所は断念。再度、ギャラリーステージの高さまで這い登り、「〜85mmレンズ」と、「〜200mm」レンズを狂ったように付け替え、周囲の不信な視線を感じつつも、結局望遠レンズを選んだ。

広角にすると、ギャラリーアナウンス用のお立ち台スタンドという人工的なものが写ってしまうのも、いただけなかった。
競技が始まると、タイトターンを誰が美しくドライビングしていくかが良く観察できて面白い。中にはジムカーナばりにコーナー頂点に立ててあるドラム缶に寄せてインカットするドライバーもいて、"おおっ!"と歓声を上げながらシャッターを切る場面も。

ゴールしたドライバーから、インタビューを受けているらしく、ここのギャラリーステージまで中継されてくる。終わって車両でサービスに戻る。

大方のプレスが戻るまで暫定表彰式は行われないと主催者は言っていたが、間に合ったのだろうか。
サービスに大庭選手のコルトが入ってきて、積車へ移動されている。JN-4で3位に入った田口選手は、佐藤ナビ曰く、「航空機の時間があるから帰ってしまった」とのこと。
間もなく、暫定表彰式。JN-4の佐藤ナビが一人寂しそうにポディウムへ。そこへ並ぶ予定の2位:勝田選手は、"風呂に入ってる"そうで、これまた晝田ナビのみ壇上へ。
これで小田切ナビだけだったらコントのようになってしまうところだったが、優勝クルーは奴田原選手がシャンパンファイトでしっかりとシメてくれた。

この後は、数々のグッズを賭けてギャラリーじゃんけん大会。対戦相手は奴田原選手。佐藤ナビが右手を振り上げ参加し、しかも勝つと真顔で嬉しそうなのだが・・・。 
立食パーティー会場の準備がされつつある部屋で、表彰式が始まる。
後方ではテーブル上のお菓子をバリバリ食んでいるエントラントもいる中、微妙な雰囲気。
公民館のようなホールで慣れてしまっているので、この表彰対象者との近距離感が何とも微妙。
体操座りをしている目の前で、町長が話しているって・・・。
その代わり、エントラントはブレることなく、ストロボ光も綺麗に届いて、いい感じ。終わって部屋を出ると、早起きと疲れなのか目がショボショボして開かない。
夜の松山で信号待ちをしていると、行き交う車に混じって、当たり前のような顔をして路面電車が交差点に入ってきた。見慣れない景色に衝撃を受け、部屋に戻って、すぐさま一眼レフを持って、再び通りへ。
時間は22:00を回っているというのに、路面電車は元気に稼働中だ。部屋に戻って、遅い夕食。
昼用に買った、鞄の中で変形をし続け、異形の姿となったオニギリと、コンビニのスナックで終わり。

4月28日(月)晴
 通称『千と千尋温泉』 道後温泉の外観は、本当にそのまま映画のモデルになったのでは?と思うような、たたずまいだ。
料金は、オプションによって変わってくるようだ。休憩室を利用するだとか、浴衣をレンタルするかだとか。
私はノーマルな入泉¥400のみ。古びた木造の館内には、確かに歴史を感じるが、扉を開け、湯煙の中、目を凝らすと、こちらも古びた方々のオンパレード。常連さんが多いのか、湯船の中で、知り合いを見付けてお互いに感激のあまり手を取り、朝礼を始める客もいる。

温泉を後にし、駅に向かいかけると、怪しげな風貌のオヤジが近付いて来る。
"からくり時計が始まるよ"と教えに来てくれたらしく、通りかかる人を見ては、同じように声を掛けている。
時刻に目をやれば、確かに8:00ジャストになろうとしている。レトロな建造物を見た後で、近代的なからくり時計。音楽と共に、時計がミョ〜ンと上に伸び、人形達が現れる。それをバックに入れて記念写真を撮る人が居たりと、和やかな雰囲気の中、また元の形状に戻っていくまで見届け、怪しげなオヤジにお礼を言って立ち去ろうとすると、更なる松山観光名所紹介が始まる。

松山城はロープウェイで上がっても遠くに小さく見え、あそこまで歩いて行かなければならないらしい。
担いできてしまったカメラバックが、子泣きじじいのように、疲労と共にどんどん重く感じられてくる。
白い外壁の松山城内部を見学しながら、1階ずつ上がり、ついには天守閣へ。窓から外を見ると、人々が小さく、茶屋の赤い傘と長椅子を眺めていると、時代がタイムスリップしたかのように思えてくる。
その茶屋で食べた「いよかんソフト」も、本当に愛媛中島産のものが使われているそうで、散策した後はまた格別! 地元のサラリーマンが、普通にカッターシャツのまま、城内まで昼休みを利用し、ジョギングに来ている。ちょっとうらやましいロケーション。

 松山自動車道を内子五十崎で降り、道の駅『内子フレッシュパークからり』でLUNCH。
ここで頼んだカレーうどんは、不思議な食感。地元の"もち麦"を使っているとのことで、空腹と共に瞬く間に完食。この地で取れた農産物コーナーも充実しており、思わず朝掘り竹の子をご購入。
スーツケースの中でレンズと並び、名古屋行き決定。食後は、内子へ来たメインイベント、『田丸橋』へ。
事前にネットで調べてみたが、"全国的にも珍しい屋根付きの橋"ぐらいの知識しかない。目的地周辺になり、キョロキョロとその川に掛かる橋を探すが、見当たらない。車を止め、民家の間を下り川へ近付いて行くと、風景に溶け込んでしまいそうな、ささやかな橋?というべき物体がそこに・・・。

微妙な思いでシャッターを切っていると、橋の先で農作業をしていたおじさんに、色々と話を聞かせてもらえることとなった。元々は我々が車を止めた辺りに、役場に木炭用の倉庫を作るよう依頼をしたが、実現できなかった為、橋に屋根を掛け倉庫として利用するようになったとのことだった。
今でも6〜7年毎に、近隣の若い衆の手も借り、屋根の葺き替えを行っているとのこと。
興味深い内容であったが、時間もないため、そろそろ空港へ向かう。

20:10初のJAL便は(ボンバルディアだけど…)、久々の夜間飛行とあって、窓外の夜景が驚くほど綺麗。
その夜景が、その建造物が何であるかわかるか認識できるようになってくると、間もなく名古屋空港が近付いていることがわかる。
こうしてラリーと観光と、2度美味しい遠征が終了したのでした。